こんにちは、KKTR(かくてる)です。
2020年にJAL、ANAともに新規就航したロシアの「ウラジオストク」にでも行こうかなとゴールデンウィークに予定していたのですが、このご時世もありロシアへは入国禁止、のるはずだった飛行機は欠航となり強制的にキャンセルという形になってしまいました。
今回は新規就航したJALでもANAでもなく、これまでウラジオストク路線を飛ばしていた
『S7航空』(シベリア航空)
というロシアの航空会社で片道発券しておりました。
S7航空も特別処置として本来、変更や払戻しができない航空券でもそれを可能とする処置をとっていることにはいるんですが…
- 払戻しは1年間有効のサーティフィケート(バウチャー)になる
- 変更は方向や都市の指定はなく自由に現在予約できる便なら可能(ただし値段が高かったら差額は払ってもらう)
という処置でした。(本来1円も返ってこない運賃なんだから十分すぎる処置ではあるのですが)
とても1年以内にロシアに行けるとは限らないし、日本路線は現在予約できません。ですので、
支払ったクレジットカードへ全額返金してもらうように交渉しよう!
というのが今回の記事です。私と似たような待遇の方は参考になればなと思います。
とりあえず方法だけ知りたいという方はこの目次から3まで飛んでください。
S7航空の航空券特別処置
S7航空の特別処置は私が見た当時は以下のような対応でした。日本語のページはありません。(英語のみなので私の解釈違いが発生しているかもしれないので各自で確認してください。)
1.払戻しはサーティフィケートになる
キャンセルする、または欠航になってしまった場合は航空券と同額の「サーティフィケート」を発行することができます。サーティフィケートってなんだ?と思う人もいるかもしれませんが「S7航空で使える商品券」だと思ってもらえればわかりやすいと思います。他の航空会社では「バウチャー」とか言ったりしますね。
サーティフィケートについて注意すべき点は以下
・利用は自身だけではなく家族、友人の航空券でも可能。
・Basic運賃は発行に1000ルーブルの手数料がかかる。
・有効期限は1年間
サーティフィケートはWEB上ですぐに発行ができます。
2.変更は目的地を問わず可能。ただし販売されているもののみ
次に航空券の日程を変更する場合ですが、元々持っていた出発地、到着地にほぼ制限なしに変更が可能と書かれています。
しかし、「発売されているS7航空の便」
という条件が厳しいです。
そもそもロシアへは2020年4月現在、5月1日まで外国人の入国を禁止しており
それ以降も日本発着の便は運行未定で検索結果に現れません。
(※追記)以降も当面の間、外国人の入国を制限しておりそもそもビザの発行ができません。
私が握っていた航空券
航空券の予約確認の画面「マネージブッキング」から購入していた今後の予定の便の情報を見ることができるのですが、私が持っていた航空券はいつの間にかこのようになっており、「コールセンターに電話しろ」というメッセージがでています。
日本語のページはありませんが、GoogleChromeで開くとブラウザ上で翻訳してくれます。ある程度はどのような意味かは理解できますね
コールセンターは24時間やっているようですが
日本語対応デスクはありません。
ですので電話で交渉は厳しいですね…ロシア語(せめて英語)が話せるのならやってもいいのですが私は無理なので電話での交渉は選択肢から外れます。
「Refund the ticket」からすぐにサーティフィケートが発行できそう
そしてこのマネージブッキング画面に「Refund the ticket」とあるところをクリックすると
このように「サーティフィケートがメールアドレス宛に発行される」という確認画面が表示されます。
私が購入した航空券はBasic運賃の「15,763ルーブル」でしたので1000ルーブルの手数料が引かれていそうです。
ここで「Send」をクリックしてしまうと後戻りできなさそうなのでここから先には進みませんでした。
搭乗者情報や便名、支払った値段などは見れるが変更は一切できない
一応、実際に私が乗る予定だった便であることはわかるような情報は見ることができました。支払ったクレジットカードの情報など「15,763ルーブル」払ったことが確認できます。
搭乗者の情報から「Editing」で本来はパスポートの情報とか入力できるのかもしれませんが、コールセンターに電話しろとの一点張りで一切操作できませんでした。
結局欠航になってしまったのかはわからないが、入国できないので乗れないのは確か
現在2020年3月18日から当面の間、ロシアには外国人の入国はできません。
参考:外務省|新型コロナウイルス(日本からの渡航者・日本人に対する各国・地域の入国制限措置及び入国後の行動制限)
https://www.anzen.mofa.go.jp/covid19/pdfhistory_world.html
私の握っていたこの便は4月末に出発するもので、特にメールなどの連絡はなく欠航になったのかキャンセルになったのかわかりませんがまあ間違いなく乗ることはできないでしょう。
変更するにしても5月1日以降の便は見つかりませんし、仮に出来てもそもそもすぐに入国できるとも思えません。
このままサーティフィケートにしてしまうしか手段は無さそうですが、
1年間の期限が気になります。
とても1年後に普通に渡航できるとは思えないのです。サーティフィケートにしても使えないのでは、返金したようでしてないですよね。(航空会社としては損失にしたくないのでそれが狙いなのでしょうけども)
購入したクレジットカードを通して全額返金してもらったり、無料で変更が自由に可能だったりと
JALやANAのような日本の航空会社の対応が当たり前だと思ってはいけません。
逆を言えば、こういったイレギュラーなときに手厚く保証して欲しい場合は多少高くても日本の航空会社を選ぶのが安心です。(S7航空はLCCみたいな対応をするとの評判は聞いてはいました。一応これでもワンワールドアライアンスの一員なんですけどね…)
まあ私は知っててS7航空で発券したので自己責任です。最悪はサーティフィケートにするしかありませんが、とりあえずやることはやってから諦めることにしようと思い、JALやANAのようにクレジットカードへの返金処理を要求することにします。
問い合わせフォームから交渉しましょう
ここからが本題です。まずはS7航空のホームページへアクセスします。日本語のページはありませんのでせめて英語にしておきます。
Purchase tickets for S7 Airlines flights online
サイトの一番下のあたりに「ContactForm」とあるのでクリック
すると以下のような画面になるので
「Subject」をクリックします。
「Site/Online booking」を選択します。
以下のようなフォームが出てくるので記入していきます。
最後に規約に同意するチェックをいれて「Send」をクリックすると送信されます。
問題となるのは「Your questions/comments」の欄ですね。ここに要求を入力していきます。
当然文章は英語となるわけですが、私は以下の2つのサイトを利用しました。
『Google翻訳』と『DeepL翻訳』です。
DeepL翻訳はGoogle翻訳よりも精度が高いかもしれないと最近有名になった翻訳サイトです。うまく活用しあとは文法等を調整していきましょう。
参考程度に私が実際に送った文章を載せますが、そのまま載せるのは私のガバガバ英文法を晒したくないので日本語にしたものを以下に貼ります。
S7航空カスタマーサービスチーム様
私は〇〇と申します。私は日本人です。
私は2020年4月◯日出発のS7航空◯◯便を予約しました。
この便の航空券番号は〇〇〇〇、Eチケット番号は〇〇〇〇です。
私はこの予約の乗客です。また、私はJALのワンワールドエメラルドのステータスを持っており、JALのFFP番号は〇〇〇〇です。
現在、外国人はロシア連邦政府によって2020年5月1日までロシアへの入国が認められないため、この便に搭乗することができません。
また、この便は「マイブッキング」から見ると「予約を管理できません」と表示され、確認できません。5月1日以降も入国できるかどうかは不明ですし、それ以降のS7航空の便も見当たらないので近い将来の便に変更するのは難しいです。
ですので、この便の全額返金を希望します。
ただ、エコノミーベーシックは返金不可とのことですが、ワンワールドエメラルドの特典だと思っていただければと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
(自分の名前)
とまあこんな感じの文章を英語に翻訳して送信しました。せっかく去年JGC修行をしJGCプレミアまで修行したので得たエメラルドステータスで忖度してもらえないかとこっそり書きました。
送信すると入力したメールアドレス宛に送信確認のメールが届くので確認しましょう。
今後はメールで対応する
カスタマーセンターから入力したメールアドレスに回答のメールが届きます。以降はこのメールに返信して交渉します。
意外とレスポンスが早くてビビりました。先方からは「mobile.support(at)s7.ru」というメールアドレスから来ました。((at)は@マーク)迷惑メールに入っていることもあるのでそこも確認しておきましょう。
以下のやり取りは意訳です。実際はすべて英語でやりとりしています。
発行するにはパスポートのコピーを送ってください。
最初はテンプレ回答でした。サーティフィケートについては先述した通り。もちろんサーティフィケートにされては困るのでここから交渉します。
あと、パスポート情報を添付しておりますのでご確認ください。
正直パスポートのコピーを送るのは気が引けますが個人情報の規約を読んで同意していることになっているので信頼して送ることにしました。
このような状況を改善するために、私たちは最善の努力をしています。弊社では、今すぐに簡単かつ迅速に航空券の払い戻しを発行できる証明書の発行方法をご提案しています。ご検討ください。
時間がかかるのは仕方ないので呑むことにします。サーティフィケートならすぐにできると言ってありますが時間がかかってでも返金を要求します。
クレジットカードへの払い戻しを処理してください。しばらく時間がかかることは承知しています。
可能であれば、払い戻し完了までにかかるおおよその時間を教えてください。
どのくらいかかるか目安でもいいので教えてほしかったですが、わかりませんでした。
今のところ、ご要望が多いため実行期限をお伝えすることはできませんが、ご希望の方はお気軽にご相談ください。
なんとかクレジットカードへの返金処理を受理してくれそうです。申請書がまた必要?のような書き方をされましたが申請書のようなものは来ませんでした…
このメールから1週間後以下のようなメールが届きました。
「bankcard」とあるのがちょっと気になりますが、無事返金処理が行われたようです。
このメールのあとにマネージブッキングの画面を見ると以下のように文面が変わっており、サーティフィケートでの返金処理は行うことができなくなっていたので何かしら処理が行われたと思って良いでしょう。
しかし、このメールが届いてから2週間経ちましたが、返金処理はクレジットカードの明細からまだ確認できていません…もう少し気長に待つことにします。何かあったら追記しようと思っています。
(※5/26追記)
1ヶ月以上経ったので催促のメールを最後に来たメールに返信する形で送りました。
お返事が遅くなりましたことをお詫び申し上げます。
チケット[eチケット番号]は返金されました。1~3日で銀行のカードにお金が振り込まれます。(主に銀行の仕事によります)ご理解のほどよろしくお願いいたします。ご協力ありがとうございました。
まとめ
ロシアのS7航空でのキャンセル処理についてでした。本当は返金が確認できたら記事にしようと思っていたのですが、同じようなことで悩んでいるような人がいるかも(いるのか?)しれないので公開しました。
今回はウラジオストク渡航を諦める形になってしまいましたが、行けるようになったらぜひS7航空を利用しようと思います!
ところで、途中で出てきた「JGCプレミア」、「ワンワールドエメラルド」について気になる人はこちらもどうぞ
こんにちは、2019年JGCプレミアまで修行したKKTR(@kkt_witte_r | Twitter)です。今回はJALのステイタス「JGCプレミア」のメリットや特典をまとめました。JGCプレミア以上の資格は頑張って修行しても[…]
それでは、次の現場でお会いしましょう。